桜の季節に

2010年3月25日 日常
明らかな遺書を残して自殺した、いじめのニュース。
どのニュースも、学校が「いじめがあったとは認識していない」とコメントを読んで思い出したことがあった。

わたしが小学生のとき、クラスに深谷(ふかや)さん※仮名ですという女子がいた。特に可愛くもなかったし(失礼!)、でもブスでもなかった。大人しい子だった。多分いじめられていたと思う。
で、どういう風にいじめられていたかというと、男子が彼女のことを「ふ~か~た~に~」と本来の呼び方とは違う呼び方をする、というものだった。それを言われた彼女は、言われてから数秒たって、いつもはらはらと涙をこぼした。子供心にはたで見ていて、なんで泣くのかさっぱりわからなかった。だから注意もしなかった。多分、わたしが同じ事をされても泣かなかっただろうし、まぁそれがわかっているから、わたしは言われなかったんだろう。

あれ、いじめだったんだよねぇ。

今思うと、その名前の呼び方に陰湿な響きがあったんだろうし、彼女はそれを感じ取って泣いていたんだと思う。でも、おそらく男子も(彼女を好きだったのかもしれないし、違うかもしれない)そこまでの悪意はなかったんだろうと思う。おそらく学校はいじめと認識しないだろうなぁと。

でも、いじめだったんだよねぇ。

桜を思い出させる名前の女子だった。今頃、素敵な女性になっているといいなと、いまでもなんとなく、折にふれ思い出す。あんなことで泣いたことを忘れているといいな。わたしは忘れないよ。

今では、飲み屋でふさわしくない態度の客に対して、真っ向から「恥を知れ!」と文句を垂れる大人になったわたしですが、あのときなにもしなかったことがなんとはなしに悔やまれる。子どもだった。今、大人になってそういう子どもを見て、どんな注意をすべきなんだろう。

あと、こうやって自分論理を展開しているけど、たぶんもっと忘れるべきじゃないことも子ども時代はたくさんあったはずなんだよね。

桜の季節がめぐると振り返ることの多い今日この頃です。

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