800円

2006年9月27日
人の趣味嗜好がどこで決まるのかはわからないけれど、わたしは洋服に関しては極端にシンプルなものが好きです。
10年前もセントジェームスのボーダーシャツにジーパンをはいていたし、今もそんな格好をしている。ワンピースとかも大好き。1枚で着られて、コーディネイトを考えなくていいから。ようはものぐさなんだろう。
制服も好き。もし今通勤が制服だったら(やだけど)、スカート丈とか小物とかに異常に凝ると思う。
結局、ある程度の「型」を与えられて、そこからいかにはみ出していくかということで自己形成をして育ってきたのだと思う。

で、話は変わるんだけど。
わたしは女友達と「おそろいで服を買う」というのが結構好きだった。今でもたまにする。
別にお揃いで買ったからといって一緒に出かけたりするわけでもないんだけど、好き。
服が同じでも着ている人間が違うと全く違う服に見えたりするし、それが楽しくて買っていた。
学生時代は友達と一緒にでかけて気に入った服を色違いで買っていたし、今は今で自分で買い物に出かけて色違いで買った服を友達にあげたりしている(その逆もある)。

昨日たまたま会社の近所を歩いていたらフリーマーケットをやっていて。そこに無造作にかかっていたワンピースが、10年以上前、学生の頃に友達と色違いで買ったKOOKAIというフランスのブランド(つっても、フランスの鈴丹とか言われているお手軽なブランド)のワンピースだった。形はプレーンですごくシンプルなワンピース。

いろんなことを思い出した。
そのワンピースを着て横浜に行ったこととか。一緒に同じ服を着て学校に行って後ろ指をさされたこととか。授業を受けたこととか。そのワンピースがどこにいったかはわからない。一時期服をたくさん処分したときに、捨てたのかもしれない。サイズを見たらぴったりで、値段は800円で、思わず買ってしまった。たぶん当時は10000円くらいしたと思うんだけどな。

家に帰ってきて着てみたら、可愛かった。いや、自分でなくワンピースが。
でも全然着ている服が変わっていないんだなーと思って、そのことがしみじみと感慨深かった。
最近連絡をとっていないけれど、その友達はもうそのワンピースを着たりはしないだろうな、とか。

もうちょっと変わるかと思ってだんだよね。
服の趣味嗜好ではなく、自分自身が。価値観とかが。歳をとると変わるのだろうと思っていた。
30歳過ぎたら大人だと思っていた。
でも全然変わらなかったんだな。

うれしくもあり、なんだか歯がゆくもあり。

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