ひさびさに装丁買いをしてしまった、城夏子さんの本。
『また杏色の靴をはこう』。
レモンイエローの地に、レースペーパーが敷いてある表紙。帯はタイトルとおなじ薄い水色だった。もおおおお乙女心大爆発。
この本があと何十年か後に、黄ばんで色があせていく様子を想像しただけで「萌え〜〜〜〜〜!」って感じです。
・・・・本フェチだから。
最近、河出書房新社ってすごいアグレッシブなイメージ。えーと、良くも悪くもですが。

帯もすごいよ。

「夏を閉じ込めたたんぽぽのお酒のように
”17歳のかけら”をとじこめたときめきの小箱。
二度とこないはずの17歳は、どうすれば来てくれるのでしょう。
その答えがこの本の中にはあります」

・・・・・・・・・・・・・・・・いや〜ん。恥ずかしい!
でも本気なのがすごい!本気だから、もうこれはこれでいいと思う。
わたしみたいなニセモノの乙女じゃないんだ。
すぐにはがれるメッキではなくて、切っても切ってもどこまでも出てくる金太郎飴みたいな本物の乙女なんだ。
そして本物の乙女が乙女であり続けるためには、おそらくうろこをなくした人魚姫のような苦痛が伴うはずで。(そんな痛みさえ想像ですが)それでも、乙女であることを選び続けるというのはもう手放しで賞賛したい。
うら若き日に薔薇を摘み
老いてもやっぱり薔薇を摘む

最近、「老境の少女」の物語に触れることが多い気がする。
この城さんの本もそうだし、森茉莉さん、矢川澄子さん、あと最近読んだのは佐野洋子さんの『神も仏もありませぬ』(よかった!)。
自分の老境を想像するのは怖いけど、でもその像を結んで逆算していかないとそろそろいけないのかもしれない・・・などとつらつら考えるレモン色の水曜日なのでした。
                            (↑影響されてる・・・)

ISBN:4309017681 単行本 早川 茉莉 河出書房新社 2006/07/15 ¥1,680

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