週末読んだのは、伊藤たかみさんの
「指輪をはめたい」
「八月の路上に捨てる」
「リセットボタン」
どれも読みやすかったです。
でも、「指輪をはめたい」・・・。表紙の写真がamanaだと知ってちょっとびっくりした。きれいだからいいけど。うーん。ううーん。
感想が「読みやすかった」というのもひどいか。
でも、現代作家の小説で実はあまり数を多く読んでいないのでなんともいえないんだ。筆力も構成力もすごくしっかりしていると思うんだけど、扱っている問題がデリケートなせいもあってどれもラストがいまひとつなかんじ。ほかのいく通りも選べたであろうラストシーンから、おそらく著者本人も悩みぬいてラストを選んでいて、そこの苦悩は感じるんだけれど、最後の最後で説得力に欠ける。(ごめんなさい)
「八月の路上に捨てる」は、芥川賞受賞作だけあって一番ラストで「え、そうなの?」と突っ込みを入れる部分が少なかった。
ネタバレだけど、離婚届を出しにいくまでの話だから、結果が見えている分よかった。筆力はあるからね。
誰も答えを持っていないような、現代社会の病理に近い若者の生態を描き決着させるというのはこの著者に限らず難しいと思う。文学に必要とされているのは「確認」と「発見」というふたつのテーマなんだよね。みずからが気づいていた事実や感情に対する「確認」。そしてその中で自分では気づいていなかった事実や感情に対する「発見」。(さらに可能であれば、まだ自分は経験をしていないけれどもこの先起こるかもしれないという「予感」。まー予定調和のものを書いたらイマドキは文学扱いもされないので仕方ないんだけど。)さらには、できることならばその枠を打ち破っていってほしいという願いはあるんだけれども、人は自分の想像を超えたことを願うことさえもかなわないわけで。常に文学という虚構に対して人は片思いなんだよね。
でもそのなかでも「ミカ!」は、未来が信じられる作品でとても好きだった。ふむ。
あと、「ハチクロ」。
見事だったと思う。画面構成もストーリーも。泣きました。
それから部屋の整理をしていたら出てきた剛田義家先生の「自虐の詩」。
松尾スズキさんの「hon・nin」。あと仕事関係の本を2冊くらい。
本当にわたしは放っておけば本ばかり家で読んでしまう。
ちょっと最近反省。生活のバランスが悪い。もっと外に出ていろんな人と会ったりしないといけないと思うんだけれども、億劫で・・・。時期がくるだろうからまぁいっか。
夕飯は、小松菜としめじとベーコンで和風スパゲッティをつくりました。
ISBN:4163222901 単行本(ソフトカバー) 伊藤 たかみ 文藝春秋 2003/10/08 ¥1,300
「指輪をはめたい」
「八月の路上に捨てる」
「リセットボタン」
どれも読みやすかったです。
でも、「指輪をはめたい」・・・。表紙の写真がamanaだと知ってちょっとびっくりした。きれいだからいいけど。うーん。ううーん。
感想が「読みやすかった」というのもひどいか。
でも、現代作家の小説で実はあまり数を多く読んでいないのでなんともいえないんだ。筆力も構成力もすごくしっかりしていると思うんだけど、扱っている問題がデリケートなせいもあってどれもラストがいまひとつなかんじ。ほかのいく通りも選べたであろうラストシーンから、おそらく著者本人も悩みぬいてラストを選んでいて、そこの苦悩は感じるんだけれど、最後の最後で説得力に欠ける。(ごめんなさい)
「八月の路上に捨てる」は、芥川賞受賞作だけあって一番ラストで「え、そうなの?」と突っ込みを入れる部分が少なかった。
ネタバレだけど、離婚届を出しにいくまでの話だから、結果が見えている分よかった。筆力はあるからね。
誰も答えを持っていないような、現代社会の病理に近い若者の生態を描き決着させるというのはこの著者に限らず難しいと思う。文学に必要とされているのは「確認」と「発見」というふたつのテーマなんだよね。みずからが気づいていた事実や感情に対する「確認」。そしてその中で自分では気づいていなかった事実や感情に対する「発見」。(さらに可能であれば、まだ自分は経験をしていないけれどもこの先起こるかもしれないという「予感」。まー予定調和のものを書いたらイマドキは文学扱いもされないので仕方ないんだけど。)さらには、できることならばその枠を打ち破っていってほしいという願いはあるんだけれども、人は自分の想像を超えたことを願うことさえもかなわないわけで。常に文学という虚構に対して人は片思いなんだよね。
でもそのなかでも「ミカ!」は、未来が信じられる作品でとても好きだった。ふむ。
あと、「ハチクロ」。
見事だったと思う。画面構成もストーリーも。泣きました。
それから部屋の整理をしていたら出てきた剛田義家先生の「自虐の詩」。
松尾スズキさんの「hon・nin」。あと仕事関係の本を2冊くらい。
本当にわたしは放っておけば本ばかり家で読んでしまう。
ちょっと最近反省。生活のバランスが悪い。もっと外に出ていろんな人と会ったりしないといけないと思うんだけれども、億劫で・・・。時期がくるだろうからまぁいっか。
夕飯は、小松菜としめじとベーコンで和風スパゲッティをつくりました。
ISBN:4163222901 単行本(ソフトカバー) 伊藤 たかみ 文藝春秋 2003/10/08 ¥1,300
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