ね
2006年5月6日もーすぐノーベル賞も発表になるけれども。
わたしが10年前に権威があったらならば、このひとにノーベル賞をあげたかった。いや、賞でなくてもいいんだけれど、なにかあげたかった。
生活者として、わたしはそのことをとても誇りに思っていたんだよ。ほんとに。
当時、「ミニスカート」って、あけすけに教科書に載っているような、それが現代詩に登場するようなってのはショッキングだったんですよ。少なくともわたしにとっては。わたしは世界がひろがった気がしたんですよ。「ああ、ミニスカートはいてもいいんだ」って。
それは70年代ミニスカートブームとは文脈が違うとは思うんだけれども。
詩は、わたしを解放する手段だった。
詩は、美しかった。
詩は、ミニスカートを。そしてわたしを。肯定していた。
誰がなんといおうと、そこに花をささげます。まぁ、というわけで、現代詩週間(個人的)を終わりたく。
わたしが10年前に権威があったらならば、このひとにノーベル賞をあげたかった。いや、賞でなくてもいいんだけれど、なにかあげたかった。
生活者として、わたしはそのことをとても誇りに思っていたんだよ。ほんとに。
「生きる」
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木(こ)もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
あなたと手をつなぐこと
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
生きているということ
いま生きているということ
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声(うぶごえ)があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
いまいまが過ぎてゆくこと
生きているということ
いま生きているということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
〜谷川 俊太郎〜
当時、「ミニスカート」って、あけすけに教科書に載っているような、それが現代詩に登場するようなってのはショッキングだったんですよ。少なくともわたしにとっては。わたしは世界がひろがった気がしたんですよ。「ああ、ミニスカートはいてもいいんだ」って。
それは70年代ミニスカートブームとは文脈が違うとは思うんだけれども。
詩は、わたしを解放する手段だった。
詩は、美しかった。
詩は、ミニスカートを。そしてわたしを。肯定していた。
誰がなんといおうと、そこに花をささげます。まぁ、というわけで、現代詩週間(個人的)を終わりたく。
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